年末年始は忘年会・新年会・おせち料理など、普段より食事量や高脂質・高糖質の食事が増えやすい時期です。
楽しく食べる一方で、体重や体脂肪が増えやすいのも事実。
ここでは、年末年始太りを予防するために役立つ5つの栄養素とその働きを解説します。
1|タンパク質
タンパク質は、食欲コントロールと基礎代謝を支える主役栄養素です。以下3つのポイントからタンパク質摂取による肥満予防効果をお伝えします。
① 筋肉の減少を抑制する
最もダイエットで重要なことは「筋肉を減らさない」ことです。
筋肉は基礎代謝の「22%」を占めているため「筋肉の減少=肥満やリバウンドのリスクを上げる」ということです。
② 基礎代謝をあげる
人は食べたものを消化・吸収・代謝する際にもカロリーを消費しています。
この反応を「食事誘発性熱産生(Diet-Induced Thermogenesis)」と呼びます。
この反応が大きく起こるほど、体は多くのエネルギーを使うため、同じ量を食べても太りにくいということです。
中でもタンパク質は、この食事誘発性熱産生が最も高い栄養素で、摂取したカロリーのうち「約20〜30%」が消化・吸収の過程で消費されます。一方で、糖質は約6%、脂質は約4%ほどしか消費されません。
つまり同じカロリーを摂っても、タンパク質を多く含む食事の方が自然とエネルギー消費が増えるため、太りにくく痩せやすい体づくりにつながります。
③ 食欲を抑制する
最後に食欲を抑制するということですが、総カロリー内でタンパク質の割合を増やすことによって食欲が抑制することが分かっています。
実際にタンパク質の割合を30%にすると15%の群に比べて優位に食欲、体重、体脂肪が減少していることが報告されています。(※1)
さらには、ダイエット後においても高タンパク食を続けるとリバウンドを防げるという報告もあるため、太りたくない場合はタンパク質を多めに摂取すると良いでしょう。(※2)
2|シンバイオティクス
シンバイオティクスとは プロバイオティクス(善玉菌)+プレバイオティクス(食物繊維) の組み合わせです。
シンバイオティクスは、腸内環境を整え、過食リスクや代謝低下を予防する効果が期待できます。
そのメカニズムを以下にて説明します。
シンバイオティクスを摂取すると「短鎖脂肪酸」という脂肪酸が腸内で多く合成されます。
この短鎖脂肪酸がダイエットにおいて非常に重要な働きをします。
短鎖脂肪酸は体内にある2つの受容体を活性化して体脂肪を減らすのに作用します。
その受容体を活性化したマウスと活性化しないようにしたマウスを比較しました。
活性化したマウスには太りやすい餌を与え、活性化しないようにしたマウスには普通の餌を与えました。
結果は、活性化したマウスは太りやすい餌を与えたのにもかかわらず太りませんでした。
逆に、活性化しないようにしたマウスは通常の餌を与えたのにもかかわらず、太ってしまいました。(※3)
つまり、「シンバイオティクスの摂取の有無で太りやすい体質か太りにくい体質かが変化する」ということです。
3|ビタミンB群
ビタミンB群は、「食べたものをエネルギーに変えるために必要な栄養素」で、体脂肪をエネルギーに変えることにも役立ちます。
また、前提として脂肪を減らすには、以下の2段階が必要です。
① 体脂肪を分解する
② 分解した脂肪をエネルギーに変える
運動で脂肪分解はできますが、脂肪の燃焼(エネルギー化)の過程ではビタミンB群が欠かせません。
そのため、運動して体脂肪を分解できても「ビタミンB群が不足していると体脂肪をエネルギーにすることができない」ため、体脂肪が減りにくいのです。
そのため「ビタミンB群を補うことはダイエットに置いての土台作り」になります。
4|ビタミンD
ビタミンDはダイエットを手助けしてくれるという論文が多数存在しています。
ビタミンDを摂取することによって、プラセボ群よりも体脂肪が減少していることが報告されています。(※4)
ビタミンDを補給することによって体脂肪が減少しました。(※5)
血中ビタミンD濃度が改善は体重、脂肪量、インスリン抵抗性を引き起こす因子を減少させる可能性があります。(※6)
以上のことから「ビタミンDの摂取が痩せやすく太りにくい体に重要」ということが論文でも証明されています。
5|L-カルニチン
L-カルニチンは、脂肪酸をミトコンドリアまで運ぶ役割があり、「脂肪の代謝プロセスを助ける補助栄養素」です。
そのL-カルニチンは体内でも合成される成分ですが、その合成には複数の栄養素が必要です。
主に材料となる「アミノ酸」に加え、代謝を助ける「ビタミンB群・鉄・ビタミンC」が欠かせません。
そのため、これらの栄養素が不足していると、カルニチンが十分に作られず、脂肪をエネルギーとして使いにくい状態になる可能性があります。
まとめ
肥満予防・脂肪燃焼には、以下の5つの栄養素が密接に関わっています。
① タンパク質
② シンバイオティクス
③ ビタミンB群
④ ビタミンD
⑤ カルニチン
年末年始は人生のイベントでもあり、楽しむことが最優先です。ただし、栄養戦略を立てることで太りにくい体質づくりができます。
今回ご紹介した栄養素をバランス良い食事とサプリメントの活用で日常に取り入る心がけをしていきましょう。
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参考文献
(※1)Weigle DS, Breen PA, Matthys CC, et al. A high-protein diet induces sustained reductions in appetite, ad libitum caloric intake, and body weight despite compensatory changes in diurnal plasma leptin and ghrelin concentrations. Am J Clin Nutr. 2005;82(1):41-48. doi:10.1093/ajcn.82.1.41
(※2)Johansson K, Neovius M, Hemmingsson E. Effects of anti-obesity drugs, diet, and exercise on weight-loss maintenance after a very-low-calorie diet or low-calorie diet: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Am J Clin Nutr. 2014;99(1):14-23. doi:10.3945/ajcn.113.070052
(※3)Kimura I, Ozawa K, Inoue D, et al. The gut microbiota suppresses insulin-mediated fat accumulation via the short-chain fatty acid receptor GPR43. Nat Commun. 2013;4:1829. doi:10.1038/ncomms2852
(※4)Salehpour A, Shidfar F, Hosseinpanah F, et al. Vitamin D3 and the risk of CVD in overweight and obese women: a randomised controlled trial. Br J Nutr. 2012;108(10):1866-1873. doi:10.1017/S0007114512000098
(※5)Salehpour A, Hosseinpanah F, Shidfar F, et al. A 12-week double-blind randomized clinical trial of vitamin D₃ supplementation on body fat mass in healthy overweight and obese women. Nutr J. 2012;11:78. Published 2012 Sep 22. doi:10.1186/1475-2891-11-78
(※6)Lotfi-Dizaji L, Mahboob S, Aliashrafi S, Vaghef-Mehrabany E, Ebrahimi-Mameghani M, Morovati A. Effect of vitamin D supplementation along with weight loss diet on meta-inflammation and fat mass in obese subjects with vitamin D deficiency: A double-blind placebo-controlled randomized clinical trial. Clin Endocrinol (Oxf). 2019;90(1):94-101. doi:10.1111/cen.13861
【監修】 Dr.トレーニング CEO 山口元紀
【活動内容】
世界3大ミスコン公式トレーナー歴任
Dr.ストレッチ 技術監修
海外研修(アメリカやスペインのプロスポーツチーム帯同)
【職歴(インターン含む)】
Boston Red Sox
Tampa Bay Rays
KC Royals
【学歴】
日本大学文理学部体育学科(学士号)
Texas Tech University Health Sciences Center Athletic Training(修士号)
【資格】
NATA-ATC(全米アスレティックトレーナーズ協会認定トレーナー)
NASM-PES(全米スポーツ医学協会認定パフォーマンス向上スペシャリスト)
PRI Myokinematic Restoration
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SFMA(Selective Functional Movement Assessment)
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SMBA (Spinal Movement and Breathing Assessment)
保健体育科教員免許
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