春になると、鼻水やくしゃみ、目のかゆみに悩まされる方も多いのではないでしょうか。
薬で症状を抑えることはもちろん大切ですが、それだけでなく、体の内側から免疫バランスや炎症状態を整えることも重要なアプローチの一つです。
そこで今回は、花粉症対策として有効とされる栄養素をご紹介していきます。
⬛︎ バリア機能を整える
① 粘膜強化
鼻や目の粘膜を健康に保つことは、花粉症対策において「侵入を防ぐ」という根本的な防御になります。
粘膜を強化する栄養として「ビタミンA」と「亜鉛」は欠かせません。
ビタミンAは、粘膜上皮の分化と再生に関与し、粘膜の防御力を高めます。
亜鉛は細胞の修復やターンオーバーをサポートし、上皮バリア機能の維持に欠かせないミネラルです。
粘膜が弱っていたり、修復が追いついていない状態ではアレルゲンが侵入しやすくなり、免疫が過剰に反応しやすくなります。つまり、ビタミンAと亜鉛を十分に確保することは、花粉症対策における物理的バリア強化の基本となります。
② 腸内環境
腸は単なる消化器官ではなく、体内の免疫細胞の「約70%」が存在する「人体最大の免疫器官」です。
腸内環境が乱れると、免疫を抑制する「Treg細胞」が十分に働かず、花粉に過剰反応しやすくなります。
そこで、腸内環境を整える上でまず抑えたい栄養はシンバイオティクスです。
シンバイオティクスとは、「善玉菌(プロバイオティクス)」と、そのエサとなる「食物繊維(プレバイオティクス)」をセットで摂取するアプローチです。善玉菌が食物繊維を発酵して腸内で合成される「短鎖脂肪酸」は、炎症を抑え、免疫バランスを整える働きがあります。※1
さらに、アミノ酸の一種である「グルタミン」は腸粘膜細胞の主要なエネルギー源であり、傷ついた腸上皮の修復をサポートします。腸のバリア機能を保つうえで重要な栄養素です。
つまり、腸内環境を整え、腸粘膜を修復することが、花粉症による免疫の暴走を防ぐ土台づくりになります。
⬛︎ 抗炎症
花粉症の症状は「炎症反応」です。その炎症は、体内の脂質バランスに大きく左右されます。
植物油や加工食品に多く含まれるオメガ6系脂肪酸は、細胞膜の構成や皮膚の健康維持において重要ですが、過剰摂取は炎症を促進します。
それに対して、魚油に多く含まれる「オメガ3系脂肪酸(EPA・DHA)」は、アレルギー反応を引き起こす炎症性脂質(プロスタグランジンD2など)の産生を抑制し、花粉症の結膜炎やアレルギー症状の緩和をサポートします。※2
オメガ3とオメガ6の理想の摂取の割合は「1:2〜4」と言われていますが、現代人は「1:10」と、炎症を促進する「オメガ6」の摂取に偏り、「オメガ3」が不足しやすい傾向にあるので、魚を食べる習慣がない方はサプリメントの活用も有効です。
さらに、その他の抗炎症効果のある栄養として、
ビタミンC
花粉症の主な原因物質であるヒスタミンの血中放出を抑制し、分解を促進する作用があります。さらに抗炎症作用を持ち、鼻炎や目のかゆみなどのアレルギー症状を緩和する効果が期待されています。
ビタミンD
免疫機能を適切に調整し、粘膜のバリア機能を維持する働きがあります。免疫の過剰反応を抑えることで、鼻水・くしゃみ・目のかゆみといった花粉症症状の軽減が期待されます。※3
ビタミンE
強力な抗酸化作用を持ち、花粉症の炎症を引き起こす活性酸素を除去します。その結果、鼻水や鼻づまりなどの症状を緩和する可能性があります。
これらの栄養素を十分に確保することも重要です。
⬛︎ まとめ
花粉症対策は以下3つのポイントを意識した栄養摂取を行っていきましょう。
① 粘膜強化 ‥ ビタミンA・亜鉛
② 腸内環境改善 ‥ シンバイオティクス・グルタミン
③ 抗炎症 ‥ オメガ3・ビタミンC・D・E
⬛︎ Dr.NUTRITIONのおすすめ商品
・Dr.PROTEIN SYNBIOTICS
・Dr.PROTEIN SOUP
・Dr.PROTEIN SOY
・Dr.EAA STYLE MAKE
・Dr.VITAMIN&MINERAL
⬛︎ 参考引用文献
※1 J Nutr. 1998 Jul;128(7):1156-64. / J Nutr. 1999 Jul;129(7):1333-9.
※2 Kato M et al., J Health Sci 2000;46:241. / Salam MT et al., 2005.
※3 J Nutrition 2023;153(4); 1253.